>   >  イラストレーターだからこそ創り出せる、 アニメーションを追求したい。(loundraw)シリーズ企画「20人に聞く」<8>
イラストレーターだからこそ創り出せる、 アニメーションを追求したい。(loundraw)シリーズ企画「20人に聞く」<8>

イラストレーターだからこそ創り出せる、 アニメーションを追求したい。(loundraw)シリーズ企画「20人に聞く」<8>

今後さらなる活躍が期待される20人のクリエイターたちに雑談を交えながら「ものづくりにおける信条」をフランクに語っていただくシリーズ企画。今回は創作者としての新たな活動スタイルを実践している注目の若手クリエイター、loundrawさんです!

※本記事は月刊『CGWORLD + digital video』vol. 247(2019年3月号)に掲載した記事を再構成したものになります。

INTERVIEW_沼倉有人 / Arihito Numakura(CGWORLD)
EDIT_神山大輝 / Daiki Kamiyama(NINE GATES STUDIO
PHOTO_弘田 充 / Mitsuru Hirota
ART DIRECTION_金岡直樹 / Naoki Kanaoka(SLOW



【これまでに聞いたお話】

"いつも自然体で、客観的な視点も忘れない。"(AC部)「20人に聞く」<1>CGWORLD創刊20周年記念シリーズ企画

表現とは、見せることではなく"感じさせる"こと。(柏倉晴樹)「20人に聞く」<2>CGWORLD創刊20周年記念シリーズ企画

"『スター・ウォーズ』という夢に向かって、走り続ける。"(今川真史)「20人に聞く」<3>CGWORLD創刊20周年記念シリーズ企画

フランス人らしくない 自分だからこそできる、日本のクリエイティブシーンと世界をつなぐ。(ロマン・トマ)シリーズ企画「20人に聞く」<4>

節目節目で自分の才能に見切りをつけてきました。だから、今でもコンテンツ制作を続けています。(富岡 聡)シリーズ企画「20人に聞く」<5>

デジタルアーティスト出身、3人の監督たち。今、改めて目指すのは、"オリジloundraw企画でヒット!"(宮本浩史/櫻木優平/森江康太)シリーズ企画「20人に聞く」<6>

世の流れにまどわされず、 マイペースでつくり続けます。(なる)シリーズ企画「20人に聞く」<7>

<1>自己表現とニーズに応えることの両立

CGWORLD(以下、CGW):loundraw(ラウンドロー)さんは早くから商業作家として活動されていますが、いつ頃から絵を描きはじめていたのでしょうか?

loundraw:はっきり覚えているのは、小学2年生のときに『名探偵コナン』の絵を色鉛筆で模写をしたときですね。親や友人に褒められたことが嬉しくて......。それまでは段ボールを使ってピンボールの台をつくるなどの工作の方が好きでした。

  • 11/20
    loundraw(FLAT STUDIO
    イラストレーターとして10代のうちに商業デビュー。透明感、空気感のある色彩と、被写界深度を用いた緻密な空間設計に定評ある。2017年7月、監督、脚本、そして制作の全てを手がけたオリジナルアニメーション短編『夢が覚めるまで』がバイラルヒット。2019年1月、FLAT STUDIOを設立。
    @loundraw


CGW:それから、絵を描くのは自然と趣味になっていったということでしょうか。

loundraw:そうですね。中学まではサッカー部だったので、サッカーの漫画を描いたり、あとは独学ですが模写を多くやっていました。loundrawという名義も中学生のときに思いつきました。

CGW:loundrawの由来を教えてください。

loundraw:サラウンド(surround)、ラウド(loud)、ドロー(draw)を組み合わせた造語です。ドローというのは、絵を描くという以外にも興味を引くという意味があります。自分の作品が誰かを魅了する、そして遠くまで大きく響きわたっていく、そんな存在になりたいという思いを込めています。

CGW:最初に商業案件を受託されたのが18歳のときだとか。どのようなかたちでオファーがあったのですか?

loundraw:当時公開していたメールアドレスに直接ご連絡をいただきました。その頃には描いた作品をインターネットなどに投稿することがライフワークになっていたので、ごく自然に受け入れました。初めてイラスト制作のお仕事をいただいたのは大学入学してすぐでしたが、「まずは挑戦してみよう」と。

CGW:さらりとおっしゃいますが、気負いとかありませんでしたか?

loundraw:ものすごく気負っていたと思いますよ(笑)。ありがたいことに、こうして活動を続けられているわけですが、"ニーズに応える"ことをいつも意識しています。それは決して自分を捨てるという意味ではなく、例えば本の表紙なら自分の好みだけを作風として押し出すのではなく、それが店頭に並んだときの見え方まで考慮しながら描く、そうしたことが結果的に良いかたちでつながっているのではないかと。

CGW:アーティスト視点とビジネス視点のどちらもお持ちだと感じます。そうした素養は自然に身につかれたのですか?

loundraw:自分の家系は学術関係の仕事をしている人が多く、両親とも理系です。そのせいか、昔から親に理不尽なかたちで怒られるといった経験がなく、叱られるときも「それがなぜいけないことなのか」など、しっかりと説明されました。そんな家庭で育ったおかげか、理詰めで考える習慣が身についたみたいですね。

CGW:なるほど! ご自身の活動についても、ロジカルに考えているわけですね。

loundraw:自分が好きで望んだ道だからこそ、やる以上の覚悟をもって臨んでいます。現代では創作者にも社会人としてのスキルが求められていると思うので、自分の努力で絡めとれる範囲は気を遣わないといけないという意識はけっこうあると思いますね。



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<2>新たな仲間、新たなテクノロジー、そこから生まれる新たな表現

Profileプロフィール

loundraw

loundraw

イラストレーターとして10代のうちに商業デビュー。透明感、空気感のある色彩と、被写界深度を用いた緻密な空間設計に定評ある。2017年7月、監督、脚本、そして制作の全てを手がけたオリジナルアニメーション短編『夢が覚めるまで』がバイラルヒット。2019年1月、FLAT STUDIOを設立。
@loundraw

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