>   >  Villard スカルプティング・ラウンジ:Vol.03 Wolf phantom beast[狼 幻獣]~Concept Model
Vol.03 Wolf phantom beast[狼 幻獣]~Concept Model

Vol.03 Wolf phantom beast[狼 幻獣]~Concept Model

STEP 04:パーツを追加しながらディテールを作成

狼の造形がある程度できてきたところで、台座や肩のパーツも追加して全体を見ながら制作を進めていきます。まずは最初に目が行くところである顔のディテールを詰めていきます。Snake Hookブラシで毛を引っ張りながら、Clay Buildupブラシで形状を整えていきます。毛の荒々しさを表現するため、無造作に毛を作成していきます。1本1本丁寧につくるというより、ひと通りざっくりと作成した後に整えていくのがポイントです。台座も上記と同じブラシでSphereを調整して作成します。台座なので面の形を意識して作成していきます。


  • 【1】顔を掘り進めます

  • 【2】ざっくりと面を取りながら台座を作成します


  • 【3】顔の力強い表情を含め調整していきます

  • 【4】背中の毛をSnakeHookブラシで引っ張りながら作成します


  • 【5】綺麗に整った毛ではなく無造作にします

  • 【6】サブツールで肩の毛を作成して同じくSnakeHookブラシで形状を整えていきます

STEP 05:背景を作成し、全体の最終的な調整をする

台座を複製し、Moveツールを使用して一気に変形させ背景を作成していきます。縦に横に伸ばしながら全体的なまとまりを確認しつつ調整します。ベースにある程度ディテールを付けておくと、複製してくり返し使用してもディテールが保たれているので、大きく調整し直す手間が省けます。


  • 【1】ベースの台座を複製して背景に流用

  • 【2】引きで見て、全体のバランスを確認します


  • 【3】少し身体のディテールを調整します

  • 【4】正面からも確認し、面白いシルエットになっているか確認します


【5】最後にひと通り全体を確認して、スカルプトは完了です

STEP 06:KeyShotでのレンダリング

スカルプトが終わったらKeyShotでレンダリングをします。今回は迫力を出すために、バックライトを強めにします。ライトは、斜め前方からと、斜め後方の2つを設置しました。ライティングの種類は「インテリア」にしています。


  • レンダリング環境は「Los Angeles Midday 4K」

  • インテリアモードにチェックを入れます


2つライトを設置しています(画面はパフォーマンスモード)

完成


今回はとてもシンプルに作成しましたが、基本的な段取りだけで進めていくので短時間で雰囲気を出す良い練習になると思います。毛がなびく様子は何度作成しても面白いものがあります。




Profile.

  • 岡田恵太/Keita Okada(Villard Inc.)
    デジタルスカルプター、3Dコンセプトアーティスト。1991年7月生まれ、広島県出身。2012年大阪の専門学校を卒業後、大阪のゲーム会社に就職。2013年に退職し上京した後、1年ほど建設現場の作業員(荷揚げ屋)などをしながらZBrushを独学で習得し東京のゲーム会社へ就職。2015年からフリーランスとなり、PS4用ゲームのDLC『Bloodborne The Old Hunters』をはじめ主にクリーチャーなどのコンセプトモデルを手がける。2017年3月、新会社「Villard」を設立
    www.artstation.com/artist/yuzuki
    www.villard.co.jp




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