<2>『トイ・ストーリー4』では"動かせない"新キャラのアニメーションに苦戦も?
――ピクサーで勤務してみて、社内の雰囲気はいかがですか?
遊ぶときも仕事するときも、皆、一生懸命ですね。映画の50%完成パーティーや、チームビルディングで様々なゲームをやったりします。ご存知の方も多いと思いますが、自分のオフィスを本気でデコレーション(とくにアニメーターが)するんです。これは伝統みたいなものですね。
このように明るい雰囲気の会社ですが、作品へのこだわりは半端ないです。全員が「良い映画をつくろう」という共通の目標を持っていますし、みんなとてもオープンです。テクニックやアクティングのアイデアなども隠すのではなく、どんどんシェアをして共有しようという環境です。
――最新作『トイ・ストーリー4』では、どのような部分を担当されましたか。
©2019 Disney/Pixar. All Rights Reserved.
様々なキャラクターのアニメーションを担当したうちの1つが、オープニングの回想シークエンスです。アンディが自分の部屋におもちゃ達を抱えて入ってきて、おもちゃをベッドに置いた後にバズ、ウッディとその他のおもちゃ達がアンディの妹の部屋に走っていくシーンを担当しました。
アニメーションをつける際、私がこだわった部分はいくつかありますが、おもちゃのキャラクターは、実際のそのおもちゃの材質や、可動域なども考えてあえて動きを制限してアニメーションしています。とくに新しいキャラのデューク・カブーンは良い例ですね。アニメーターとしては「動かしたい」と思うのに、手はずっとグーのままだったりと、アニメーションさせるのに楽なんだか大変なんだか分からないこともありました。
ウッディ、バズはもちろんですが、アニメーション・デパートメントにある『トイ・ストーリー4』の部屋に本物のおもちゃが置いてあり、いつでも手に取ってどのように動くのか研究できるようになっていました。私も、「レックスはどうやって倒れるのか?」と思い、実際におもちゃを落として研究していました。
©2019 Disney/Pixar. All Rights Reserved.
――英会話はどのように勉強されましたか。
2つ下の妹が高校の時に留学しまして、帰国後に母が妹に英語を話す機会を増やしてあげようと、地元に海外から来る方のホームステイを受け入れ始めました。渡米後はその時に知り合った人(アメリカ人)の所にホームステイさせてもらってました。
渡米前は受験英語などもやっていたので、6ヵ月もすれば話せるようになるだろうと、たかをくくっていましたが、全くそんなことはなかったです(笑)。
私の経験から言うと、英語の上達はなだらかに右肩上がりではなく、階段状だと思います。ある時、一段上がってまた停滞して、またある時に一段上がるといった感じなので「英語がわかるようになった!」と思ったら、またしばらくの間「やっぱり全然ダメだ......」と思う時期があったりを繰り返ううちに、時間を掛けて聞けたり、話せたりするようなっていくのだと思います。
――将来、海外を目指す方に、アドバイスをお願いします。
なによりも、諦めないことです。大きい目標を決めて、その目標を達成するために小さい目標をいくつか立てて、それを繰り返し達成していくことで、気が付いたら結構大きい目標に近づいてるのではないかと思います。
24時間ずっと頑張れる人はいませんし、いろいろな時があります。ですから途中で止まってもいいと思うんです。ですが、諦めてしまったらそこで終わってしまいますよ。
「とくにピクサーのアニメーターは、自分のワークスペース(オフィスやパーティションで仕切られたデスク・スペース)を本気でデコレーションする伝統があります」と原島氏
【ビザ取得のキーワード】
1.日本で4年制理系大学卒業(学士取得)
2.アカデミー・オブ・アートでMFA(Mater of Fine Art:美術修士)取得
3.ドリームワークス・アニメーションでH1-Bビザ(就労ビザ)取得
4.PDI/ドリームワークス在籍中にグリーンカード(アメリカ永住権)を取得
info.
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『トイ・ストーリー4』7月12日(金)全国ロードショー!
監督:ジョシュ・クーリー
配給:ウォルト・ディズニー・ジャパン
日本版声優:唐沢寿明、所ジョージ、戸田恵子、竜星涼、新木優子、チョコレートプラネットほか
Disney.jp/TOY4
©2019 Disney/Pixar. All Rights Reserved.
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