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第2回:工藤 忠(Sprite Animation Studios / Layout Artist, Animator)

第2回:工藤 忠(Sprite Animation Studios / Layout Artist, Animator)

<2>Sprite Animation Studiosのワークスタイル

ーー現在籍を置かれているSprite Animation Studiosの特色を教えてください。

工藤:SQUARE USAホノルル・スタジオ(1997〜2002)でキャリアを重ねた方々がスーパーバイザーとして活躍しているプロダクションで、少人数ながらオリジナリティのある映像をつくっています。最近はTVシリーズ『パックワールド」映画『ルドルフとイッパイアッテナ』のアニメーション制作をリードしました。日本とアメリカ間のやりとりや、日本人とアメリカ人の仕事のスタイルを上手くかけ合わせている会社ではないでしょうかか。日本人とアメリカ人の比率は時期によって変動しますがおおよそ6:4くらいですね。

『ルドルフとイッパイアッテナ』予告2

ーー現在のポジションでは、どのような点にやりがいを感じていますか?

工藤:Spriteはキーフレーム・アニメーションにこだわっているプロダクションなので、それに集中できるところでしょうか。日本での仕事の半分以上はMOCAPチャベースだったので、語弊を承知で「このままでは中途半端なアニメーターになってしまうのではないか」という不安がありました。
現在は「北米スタイルと日本のアニメ的な表現を合わせたキャラクターアニメーションを」という要望があり、表現するのは難しいですが、その追求にやり甲斐を感じています。Spriteのアニメーションチームは小人数ですが、その分才能あるディレクター、アーティストと密に仕事をすることで非常に良い刺激を受けています。また元々プリビズ、レイアウト志望ということもあり、現在はレイアウト作業も担当させてもらっています。なので、今のポジションに満足していますよ。

新・海外で働く日本人アーティスト 第2回:工藤 忠

Sprite Animation Studiosのスタッフ集合写真

ーー将来、海外で働きたい人たちへのアドバイスをお願いします。

工藤:すでに日本の現場で働いている方であれば、まずは日本で経験を積んで、自分の武器となるものを身につけてから目指すのが良いのではないかと思います。海外では基本的には分業制ということもあり、ひと通り経験していますというよりも「これができます!」と自信をもって言えるものがないと、評価されにくいかもしれません。
また仕事以外の面では、自分の趣味をもっていると海外での生活が一気に楽しくなります。僕の場合は中学生の頃からずっとバレーボールをやっていたのでLAでは毎週末ビーチバレーをしています。そこでできた友達は職種も出身地もバラバラなので話を聞くだけでも楽しいですね。Spriteは日系プロダクションということもあり、職場では思ったほど英語を話す機会はないので毎週末のビーチバレーが気晴らしにも、英語の練習にも非常に役に立っているなあと感じています。英語に関しては「海外に住めば自然と話せるようになる」というのは間違いで、自分から学ぼうという姿勢がなければ身に着かないのだと痛感しました。もし英語の勉強法を模索している方がいれば、まずはヒアリングを徹底的に鍛えることをオススメしたいですね。自分もまだまだですが、根気よく続けていこうと思っています。

【ビザ取得のキーワード】

1.北海道東海大学芸術工学部デザイン学科を卒業
2.ジャストコーズ、マーザなど日本国内のスタジオでキャリアを重ねる
3.妻のアメリカ留学に伴い、「J-2ビザ」を取得
4.労働許可申請書をアメリカ移民局に提出し「Work Permit」を取得



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