Road to Generalist ゼネラリストになりたい! 15
V-Rayに特化した2つのリアルタイム
昨今、リアルタイムでの表現が突き進んでいますね。これほど流行ってくると、ムービー系の筆者もどこかに使ってみたくなり試行錯誤しています。とはいえ、まったくゼロからリアルタイムを構築するのは至難の業なので、ここでは3ds MaxとV-Rayに特化して、手数が少なく済む2つのリアルタイムエンジン「Unreal Engine」と「Project Lavina」を紹介します。
ゼネラリストならではのレンダラの使い方
3ds MaxやV-Ray上でもパフォーマンスが向上しているので、ある程度のリアルタイム処理ができます。とはいえ、専用のリアルタイムエンジンにはまだかなわないようです。
Unreal Engine
まずは言わずと知れた「Unreal Engine(以下、UE)」ですね。近年ムービーにも力を入れているUEは、どちらかというとMayaより3ds Maxの方が相性が良いようです。
モデルやシーン自体は、変換があるもののほとんどそのままもってこれます。しかし完全に一緒というわけではないため、ライトや質感等の調整が必要です。それでも初めてリアルタイムで見たときは感動しました。
Datasmithという無料のプラグインを使用して、3ds MaxやV-Rayで作成したデータをUEにもっていきます(Cinema 4D用も出ているようですよ)。操作はFBXのエクスポートに似ていて、「書き出し」で「Datasmith」を選択するだけです。後はUEのDatasmithインポータでインポートするのですが、あらかじめプラグインを入れておく必要があります。Megascansが全部使えるなんて羨ましいかぎりです。
Project Lavina
続いては、V-Rayユーザーなら気になっているであろう「Project Lavina」。Chaos Groupのリアルタイムビューソフトです。
まだベータ版ですが非常に安定しています。Mayaとデータのやりとりをする際は、vrsceneにいったん書き出します。
一見、ぜいたくなビューアのような外観。バージョンを追うごとに様々な機能が追加されています。筆者の場合は、最終レンダリングというよりライティンなどHDRのテストとして使用しています。レスポンスが良く、最終結果に近いものが見られるので重宝しそうです。
[Information]
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株式会社画龍 早野海兵 監修
3DCGベーシック講座[3ds Max]
3ds Maxを本当にゼロからスタートする方のために作成したオンライン講座です。本講座は画づくりと技術アップの両面を重視しています。また、3ds Maxの様々な実践的な機能を動画で収録しているため、後々機能のリファレンスとしても使用可能です。ぜひ、この機会に3ds Maxを通してCGの世界に!
online.dhw.co.jp/course/3dcg
[プロフィール]
早野海兵
日本大学芸術学部卒業後、(株)ソニー・ミュージックエンタテインメント、(株)リンクス、(株)ソニー・コンピューターエンタテインメントを経て、フリーランスで活動。2007年(株)画龍を設立。
www.ga-ryu.co.jp
www.kaihei.net
Twitter:@Kai_ryu_Kai