03 ショットワーク
難易度の高い案件ほど"密なホウレンソウ"が必須
ライティング、シェーディング、レンダリングにはArnoldを使用。La Postaは、アルゼンチンとメキシコにスタジオをかまえており、それぞれに約40台から成るレンダーサーバがあるため、一連のシミュレーションやレンダリングは問題なく行えたそうだ(本作のデジタルダブルシーンは約50秒)。ライティングとコンポジットについては、撮影現場で収集したHDRIと各種リファレンスを用いることで、特に苦労せずに作業を進めることができたという。「今回のプロジェクトはとても素晴らしかったです。これまで数多くのクリーチャーや動物などの、キャラクターアニメーションを手がけてきましたが、デジタルダブルの表現は初めてでした。自分たちのスキルを示す大きなチャンスになりましたが、クライアントたちの期待に応えることができたと信じています。このプロジェクトを私たちにまかせてくれた日本チームの全員にとても感謝しています」(トゥファロ氏)。
La PostaによるCG・VFXワークが完了後、PTHREEにてオンライン編集を実施。ここでは、落ち影や反射の具合、色味の調整といった、Spikey監督こだわりのブラッシュアップが施されたという。
「チャレンジの連続でしたが、事故なく終われて良かったです。海外のクリエイターに参加してもらうなど、新しいチャレンジを実践できたことで、自分の引き出しを増やすこともできました」と、渡邉氏。
そして、贄田氏は次のように総括してくれた。「参加してくれたクリエイターの皆さんが、ほかでは観ることのできないハイクオリティで斬新な作品に仕上げてくれました。一連の『HACK&PLAY』キャンペーンによってWWは素晴らしいスタートを切ることができたと思います。今年も新たな展開を計画中なので期待してください。また制作中は、プロデューサーの渡邉さんと監督のSpikeyとは、ほぼ毎日何らかの連絡をしていたのですが、複雑なプロジェクトほど"密なホウレンソウ"が重要になるのだと改めて実感しましたね」。
La Postaアルゼンチンスタジオの様子
www.La Posta.com.ar
ライティング作業の例
3DCGとしての完成形。この後にコンポジットワークが施される
キャラクターアニメーション #190|セイコー"WW"『ストリートは誰のもの?』
CGアニメーション完成形「#190」|セイコー"WW"『ストリートは誰のもの?』
info.