Basic MAX
今回は前回にひき続き、チーム作業や重いデータ作業にかかせない、外部参照の解説です。前回で紹介した外部参照オブジェクト以外の機能をみてみましょう。
Point 1:外部参照の概要
▲外部参照は昔からある便利機能のひとつで、前回解説した[外部参照オブジェクト]以外にも[コンテナを継承]や[外部参照シーン]、[リンクを管理]などの機能があります。主な使用用途はグループ作業で、パートごとにそれぞれのアーティストが作成したものをメインのシーンにまとめたり、重すぎるデータや共通のデータを外部から読むことにより、作業の効率化を図ることができます。上手く利用することで全体のデータが軽くなったり、効率的に分担作業ができるようになりますね。
Point 2:外部参照シーン
▲これが最も単純な外部参照でしょう。シーンそのままをアタッチします。修正はできません。
▲シーン内のオブジェクトにアタッチして移動したり、表示/非表示の切り替えができます。またレイヤーで黄色枠表示されるのでどれが外部参照のデータだかわかりやすいですね。
Point 3:リンクを管理
▲[リンクを管理]。FBXなどのデータをシーンにアタッチする機能です。3ds Maxのファイルではなく他のデータ形式の外部参照だと思えばわかりやすいでしょう。
▲アタッチしたデータはFBXに対応しているカメラなどはパラメータを変更可能ですが、対応していないものは読めません(著者が試したところ新しいフィジカルカメラは読めませんでした)。シーン内で個別にアニメーション付けしたり修正も可能です。
Point 4:その他の便利な機能
▲一番下の項目の[アセット トラッキング]は、シーンの外部参照ファイルのパスを一覧で設定できます。テクスチャなどのパスを一遍に変更したいときに便利ですね。
▲そのほか、マテリアルだけを外部参照する[外部参照マテリアル]や、
▲オブジェクト単体を入れ替えられる[置き換えモディファイヤ]も便利機能ですね。
[プロフィール]
早野海兵(はやのかいへい)
日本大学芸術学部卒業後、(株)ソニー・ミュージックエンタテインメント、(株)リンクス、(株)ソニー・コンピューターエンタテインメントを経て、フリーランスで活動。2007年(株)画龍を設立。
www.ga-ryu.co.jp
www.kaihei.net
@kai_hei